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BORG100EDカーボンとBORG125アクロ+NERIUS127EDT対物レンズ。背景は昔のBORGカタログ
撮影者:ミクロワールドサービス・奥修様
<撮影者のコメント>
当方、現在でも初期のBORG鏡筒を愛用しております。一台はBORG100EDカーボン。これは軽くて最高です。どこにでも持って行けます。もう一台はBORG125アクロマートです。125アクロは上の画像のように、笠井トレーディングさんでかつて販売されていたNERIUS127-EDTの対物レンズが装着できるようになっています。接続アダプターは遊馬製作所さんに作ってもらいました。
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BORG125アクロ鏡筒+NERIUS127EDT対物レンズによる月面作例 2020年10月25日18時48分 Nikon1J2 直焦点 撮影者:ミクロワールドサービス・奥修様
<撮影者のコメント>
自宅で月面や木星などを見る時にはこの組み合わせで使います。月面の作例を一枚添付します。屋外に遠征して星見する時には125アクロのレンズを持ち出します。
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■BORG変換リングを活用した金属顕微鏡対物レンズによる撮影システム&観察システムの一例 
撮影者:ミクロワールドサービス・奥修様
<撮影者のコメント>
顕微鏡の対物レンズは作動距離や焦点距離が厳格に決められており、勝手に筒の長さを変更して使うことはできません(球面収差が増加して像質が劣化します)。その点、BORGのパーツは自由度が高いので、当方の本業でもある顕微鏡分野でも大変役立ちます。ニコンCF系対物レンズは単独で倍率色収差が補正されているので望遠鏡用のアイピースが使えます。BORGのパーツは様々な長さの筒やネジ径が豊富ですので、対物レンズの焦点距離を厳密に保持しつつ、これまでにない顕微鏡対物レンズの使い方ができます。金属顕微鏡の対物レンズとBORGパーツを用いた撮影の組み合わせ例(上)と簡易観察用に組んだ例(下)を添付します。
【追記】
BORGパーツと顕微鏡パーツの組み合わせの参考になる記事はこちらから。
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BORG変換リングを使用したエリザ顕微鏡デジタル撮影システム 
撮影者:ミクロワールドサービス・奥修様
<撮影者のコメント>
微妙な鏡筒長の調節には52mmの空のフィルター枠を使います。対物レンズはニコンCF系を使い直焦点での撮像なのできわめて鮮明が画像が得られます。顕微鏡RMSマウントネジをCマウントに変換したのちにBORGのリング類と接続しています。BORGのパーツにより古い顕微鏡がよみがえることもあります。添付の例は、中学校で廃棄となった古いエリザの顕微鏡を使いBORG【7402】にBR-2を接続して、FT-1、Nikon1J5と接続したものです。これで正規の焦点距離になります。対物レンズは研究用の最上級のものに交換してあるので、この小さな顕微鏡は、現在販売されている数十万円~百万円クラスの業務用機器と比較してもまったく遜色ない画像がとれます。軽くコンパクトなので展示会やサンプル採取などの用途で活躍します。
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エリザ顕微鏡デジタル撮影システムによる珪藻アートの作例 
撮影者:ミクロワールドサービス・奥修様
<撮影者のコメント>
珪藻の殻はガラス質なので無色透明。しかし光線の入射方向や面積によって光の回折や干渉がおきてさまざまな色が見られることがあります。この顕微鏡で当方の製作した『珪藻アート』を用いた撮影例を添付します。珪藻アートにつきましては、こちらの書籍→https://www.amazon.co.jp/dp/4834085643/
に詳しく紹介しています。

<撮影者の総合コメント>
中川 昇 様。先日はシュミット店頭でのご対応ありがとうございました。「人生の半分以上をBORGとともに過ごしてきた」当方にとって、中川さんとお会いできたことは「一大事件」でした。昔のカタログを眺めつつのお話も実に興味深く伺わせていただきました。さてお言葉に甘えまして画像をお届けいたします。
珪藻アートは顕微鏡で鑑賞する標本ですが、そのキラキラとした風景は望遠鏡で星を眺めている感覚とよく似ています。私は子どもの頃から星を眺めるのが好きだったのですが、ミザール製のカイザーは重すぎて一時期星から遠ざかったこともありました。そんな折りにBORGが1991年にデビューして、まずBORG76を買い、その軽さ・小ささに感動してアルバイト代を注ぎ込んでBORG100EDカーボンを買いました。これにマスヤマアイピースをつけて山の上で星を見るのが楽しみでした。
そういったBORGがもたらしてくれた経験が、現在の「星をみているかのような標本製作」の原動力になっていることは間違いありません。素晴らしい望遠鏡を開発してくれたことにあらためて感謝申し上げます。BORGにはいろいろな想い出がありますが、2014年の皆既月食ではこんな絵を撮ることができました。BORG100EDカーボンの機動力なくしては(私には)撮れなかったであろう画像です。ご笑覧下さい。
今回、販売店のシュミットさんには初めてお伺いしたのですが、展示品も豊富で、在庫もいろいろあり、とても良いお店と思いました。またパーツ類が欲しくなってうずうずしてきたらお店に行きたいと思います。その時はどうぞよろしくお願い致します。 

<中川昇の目線>
いやあ、今回のミクロワールドサービス・奥修様からいただいた一連のコメントと画像はインパクトありすぎです。 とても一言では語れません。BORG時代を含めて私の過去約20年のブログ人生の中でも特に印象に残る投稿だと思います。奥修様ありがとうございます。私もBORGに関わってきた半生(現在58歳でBORG歴29年)を振り返る良いきっかけとなりました。この場を借りて心より感謝申し上げます。
改めてBORGの良さを振り返ってみると、「豊富なボーグパーツの存在」は功罪相半ばではあるのですが、やはりBORGに欠かせない大きなアピールポイントだと感じました。現在のBORGの流れは「売れないボーグパーツは整理する」という方向のようですが、今回の「顕微鏡との親和性や応用例」を見てもBORGパーツの新たな存在価値が見いだされたような気がします。
「軽さ」の功罪もそうです。確かに軽いと強度が出にくいなどのデメリットもあるのですが、その機動力を生かして稼働率が飛躍的にアップする「稼働率の高い望遠鏡」という大きなメリットもあるのです。「使ってなんぼ」の世界です。その意味では中川ブログでのアピールも切り口を変える必要性を痛感しました。
というわけで今回の投稿は従来の視点を変えてくれるとても新鮮な投稿でした。ミクロワールドサービス・奥修様、改めてありがとうございます。大きな刺激をいただきました。今後ともよろしくお願いいたします。
【追記】
11/7のツイートまとめ
11/7~こんにちは!「サイトロンジャパンオンラインショップ」です。本日からこのアカウントでも「シュミット」での出来事、セールのご案内、スタッフ視点なども呟いていこうと思います。皆様に分かりやすく情報をお伝えできるように頑張りますので、どうぞ宜しくお願いします!
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