Mars 03 October 2020
■10/3の火星(2020/10/03)ミード41㎝シュミカセ ASI462MC 撮影:近内令一様
<中川コメント>
近内さんのコメントにもあります通り、この日は最悪のシーイングだったようです。それでも見る事、記録することに意義があるのです。さすがです。
Mars 28 Sep 202014h53.8m UT CM171 p60
■9/28の火星(2020/09/28)ミード41㎝シュミカセ ASI290MC 撮影:近内令一様
<中川コメント>
先日掲載の火星画像をコントラスト強調して文字も入れていただきました。左下の「オリンポス山」が明るく輝いているのがハッキリと分かります。上の6か所の矢印は下の近内さんのコメントの中にある「輝くビーズのチェーンのように」を表現したものです。こうしてみると納得です。

<撮影者のコメント>
中川 昇様。近内令一です。過日は中川光学研究室ブログで火星の見え方についての私のコメントにお褒めをいただきまして恐縮しております。よく知っている模様の見え方の変化、微妙な色調の特徴を細かく言葉で記録しておくことは火星の気象の分析にとても役立ちます。
本日は10月3日の火星画像を投稿いたします。最新の感度の高いZWO ASI462MCを購入してreCapture 2.7βもダウンロードしてさあ行くぞと待機していたのですが、「まれに見る極悪非道、阿鼻叫喚、七転八倒の激悪シーイングで、視野の火星像はアメーバの如くうごめき、のた打ち回り、南極冠の位置が辛うじてわかる以外はな~んも見えないという、眼視観測時代なら酒呑んで寝るか (better drink and go to bed) のぐったり/めげめげ状況」でしたが、撮ってないと撮像勘がどんどん鈍るので撮るだけ撮りました。像の中央やや西(右)寄り、火星現地時間の正午あたりにいるArsia山に既に白い綿毛のような山岳雲が発生し始め、またその南南西(5時半の方向)の周縁やや近くには、衝が近付いて位相角が小さくなり(太陽が地球の真後ろから火星を照らしている)、衝効果でOlympus山が大きな楕円形の大輪の薔薇のように薄紅色に輝き始めている….そんなところまで写ってくれるのだから『これこそ恐ろしけれ!』:村山定男先生の口癖でした。
おまけに、先日の投稿で『….Sirenum~Cimmeriumの北の海岸沿いには明るい斑点が数珠つなぎに連なって見え…. 1971年大接近の衝の近傍の夜には、25cm木辺鏡F/7.6の480倍で、このあたりが輝くビーズのチェーンのように見えていたことを思い出します…』と書きましたが、この感じを表現するために先日の画像の一つを敢えてコントラストを強調して、矢印を入れて添付します。Olympus山やElysium山も衝効果で砂漠の灯台のように明るく輝き始めていることがわかります。またよろしくお願いいたします。

<中川昇の目線>
近内さん、再びの投稿ありがとうございます。過去2回()の近内さんの投稿は非常にアクセスが多く、皆さんの関心が高かったです。今回も貴重な火星最接近前の画像と貴重なコメントをありがとうございます。とても参考になります。10/8(木)から天気が崩れる予報なので10/6-7にかけてが貴重な晴れ間になりそうです。皆さんも多少の悪条件にめげずに見て記録しましょう。
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■最接近日の火星とマクシー60(2020/10/06)撮影:中川昇
10/6帰宅後晴れました。マクシー60で火星の模様が良く見えました。LAOWA7.5mmF2で下から煽ったら記念になる写真が撮れました。10/9にマクシー専用アクセサリー新発売
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