miniBORG50 (002)
■すばると金星の接近 miniBORG50 マルチフラットナー×1.08【7108】(f270mm F5.4) Canon EOS Kiss X9 撮影:山内壮介様
さすがは「BORG使いの魔術師」山内さんです。50アクロマートレンズの青滲みをうまく利用しています。この対物レンズは残念なことにメーカー生産中止品なので入手するなら今のうちです。
miniBORG71FLフラットナー (002)
■すばると金星(2020/04/03)miniBORG71FL マルチフラットナー×1.08【7108】(f432mm F6)
Canon EOS Kiss X9 60秒(追尾)ISO800 撮影:山内壮介様
最新のBORG72FLの一世代前の71FLによるものです。71FLは長期間販売されていたこともありでユーザーは圧倒的に多いです。山内さんも書かれていますが、マルチフラットナー×1.08【7108】との相性も抜群です。
EL-NIKKOR 50mm (002)
■すばると金星(2020/04/02)EL-NIKKOR 50mm F2.8 N+M42ヘリコイド OLYMPUS OMD:E-M5MarkII 60秒(追尾)F4 ISO800  撮影:山内壮介様
今どき「引伸ばしレンズ」で天体を撮っている方は宇宙広しといえども山内さんくらいだと思います。それほど独自性の高い作品です。最大の特徴は明るい星に出るこの光条の美しさ。この「EL-NIKKOR 50mm F2.8 N」は引き伸ばしレンズの超定番品です。M42ヘリコイドシステムの詳細はこちらから
FUJINON-EP 75mm (002)
■すばると金星(2020/04/03)FUJINON-EP 75mmF5.6+M42ヘリコイド+M42-EOS/AD Canon EOS Kiss X5 60秒(追尾)F5.6(開放)ISO800 撮影:山内壮介様
引伸ばしレンズの種類によって光条の出方が変化します。「FUJINON-EP 75mmF5.6」というレンズは珍品レンズです。引伸ばしレンズもハマるとディープな世界です。M42ヘリコイドシステムの使い方はこちらから。

<撮影者のコメント>
どうも~山内です。月カメの休刊は私も驚きました。これも時代の流れなんですかね。編集長いわく「活字メディアを発行して会社自体の体力をいたずらに消耗させるより、電波メディアへと軸足をチェンジ」とのこと。今のデジカメは動画も撮れるし活字メディアでは伝えきれないかも知れないですが、やっぱり寂しいですね。
テレワーク中とのことでこのメールがいつ開封されるのかわかりませんが、4月はじめの金星とすばるの接近画像を送ります。中川さんと同じく、青ニジミがきれいなすばるかなとminiBORG50で撮ったり、光条がきれいな引き伸ばしレンズ+BORGM42システムなんかで撮影してました。
折角の珍しい現象なので71FLでも撮っていて金星のゴーストがほとんどでてないのはすごい!と改めてマルチフラットナー1.08×【7108】の優秀さに驚きました。今まで天体でフラットナーはあまり使わなかったけどこれからは使おうかなと。

<中川昇の目線>
山内さん、いつも投稿ありがとうございます。とても参考になる画像をありがとうございます。こういう「レンズ遊びの精神」は実に尊い行為だと思います。そして山内さんしか撮れない貴重な作品だと思います。そして、せっかくの作品のブログへの掲載が遅くなりまして申し訳ありませんでした。
その間にアサヒカメラの休刊という衝撃のニュースもあり、カメラ業界は揺れておりますが、幸いなことに我が天文業界はさほど影響を受けておりません。これは、宇宙という根源的なテーマを扱っていることが大きいと考えています。人類の存在が根底から揺さぶられている現在、生命の根源に想いが及ぶのはある意味当然のことと思います。
皆さんもこの機会に天文、宇宙、自然、野鳥などの素晴らしさをご家族含め周囲の方々に広めていただき、地球環境に関心を寄せる人を皆で協力して増やしていきましょう。それが「宇宙船・地球号」を守る、遠いようで一番の近道だと思います。

P.S.  昨夜6/4の国際宇宙ステーション「きぼう」はご覧になれましたか?私は思わぬ好天に会社を定時で退社し大急ぎで帰宅。何とか間に合いました。作例はなるべく早く掲載予定です。6/5の夕方も好条件で見ることが可能ですが、天気が怪しそうですね。

P.S.2 昨日の月も非常にきれいでしたが、今日の月はほぼ満月。そして6/6の明け方に半影月食が起きます。正直条件は良くありませんが、半影月食は見えなくとも今回の満月には特別な意味があります。それは月食のある月の満月は「本当の満月」だということです。普段の満月は満月といえども僅かに欠けています。ところが月食前後の満月は影がなくのっぺらぼうの真の満月なのです。というわけで真の満月を楽しみましょう。出来れば前景を選んで昇る満月、沈む満月を撮りたいところです。本当は都庁やレインボーブリッジの赤いライトアップと赤い満月が同時に撮れると象徴的なのですが、時間帯が合わないので残念ながら撮れません。