今回は、ペンタックスKマウントのボディに装着できるLAOWAのレンズを全てご紹介致します。LAOWAは全てのカメラに優しいというか、古くからのユーザーが多いペンタックスユーザーを大切にしているというか、そんなイメージがあります。というわけで12年前に買って大事に使っているペンタックスK10D(カメラGP2007受賞記念モデル)に装着してみました。
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LAOWA25mmF2.8マクロ+ペンタックスK10D
このレンズはただのマクロレンズではありません。まずフルサイズ対応。しかも2.5倍~5倍のマクロ倍率になります。上の写真は2.5倍の状態です。絞りはレンズの先端にあるので操作が楽です。※このレンズは現在非常に人気があり納期がかかりますが、ぺンタックスK用だけは即納です。
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LAOWA25mmF2.8マクロ+ペンタックスK10D
ヘリコイドを回転させるとレンズ群が繰り出されて撮影倍率が上がります。上の写真の状態で約4倍です。ワーキングディスタンス(レンズの先端~被写体までの距離)は40~45mmもあるので、その空間に様々なライティングを工夫する余地が出てきます。
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LAOWA25mmF2.8マクロ+ペンタックスK10D
目一杯伸ばすとマクロ倍率は5倍にもなります。この状態でもヘリコイドにガタはなく、レンズがお辞儀することはありません。マクロ専用レンズと割り切ったからこその個性的なレンズです。このレンズが我がペンタックスボディに装着出来るとは嬉しい限りです。※出来るだけライブビューが使えるカメラをお使いください。
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LAOWA60mmF2.8+ペンタックスK10D 撮影:中川昇
次は中川お勧めの60mmマクロレンズですが、このレンズはペンタックスユーザーならぜひ手に入れるべき銘レンズだと思います。マニュアルフォーカスではありますが、ヘリコイドは実にスムーズ。しかもボディ内手振れ補正もフォーカスエイドも効きます(K10Dで確認済)。
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LAOWA60mmF2.8+ペンタックスK10D 撮影:中川昇
先日、横浜の里山ガーデンで撮影した作例の未掲載分のカットです。発色の良さと背景のボケの良さがたまりません。いっぺんに愛着が湧きました。
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LAOWA60mmF2.8+ペンタックスK10D 撮影:中川昇
この柔らかいボケをご覧ください。柵の縦の線も見事に背景に溶け込んでいます。ペンタックスカラーを引き出すレンズの力も本物です。
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LAOWA60mmF2.8+ペンタックスK10D 撮影:中川昇
私が今まで持っていたマニュアルフォーカスのペンタックスK用のマクロレンズでここまで写るレンズはありませんでした。所有するペンタックスKマウントボディが喜んでいる気がします。
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LAOWA60mmF2.8+ペンタックスK10D 
これらの美しいボケは、14枚の絞り羽根採用の円形絞りにより生み出されています。そして接写リングを使わずに2倍までのマクロ撮影が楽しめます。実に良く出来たマクロレンズです。ペンタックスK10D+LAOWA60mmマクロのその他の作例はこちらから。

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LAOWA105mmF2+ペンタックスK10D
次は105mmF2です。このレンズもペンタックスK10Dで確認したところ、手振れ補正OK、フォーカスエイドOKでした。ペンタックスボディと相性がいいです。
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LAOWA105mmF2+ペンタックスK10D
この105mmF2レンズは通称「ボケドリーマー」と呼ばれ、アポダイゼーション(APD)フィルターを使用したユニークな光学設計を採用したレンズです。このフィルターのお陰で美しく拡散されたボケが作り出されるのです。
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■小田原の海岸の石(2019/05/03) LAOWA105mmF2+ペンタックスK10D 撮影:中川昇
105mm初使用なので撮影のコツが掴めていません。とりあえずボケの様子を見るために小田原の御幸が浜の海岸の石を撮影。うわさ通り前後のボケがとてもきれいでした。
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■LAOWA105mmF2+ペンタックスK10D
14枚の絞り羽根で構成される円形絞りを搭載。ヘリコイドの動きも極めてスムーズ。ピントリングの幅も広いのでピントの追い込みが快適に行えます。
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■小田原城(2019/05/03)LAOWA105mmF2+ペンタックスK10D 撮影:中川昇
普通の中望遠レンズ(APS-Cだと158mmF2相当)としても優秀です。今お城ブームだそうで、年配者のみならず子供や女性を含めて幅広い層に受けているようです。5/3の小田原の賑やかなお祭りの様子は後日掲載予定です。
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LAOWA15mmF4+ペンタックスK10D
お次は15mmF4です。世界最広角の等倍マクロレンズ。フルサイズ対応。フードを外すと独特の外観。
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LAOWA15mmF4+ペンタックスK10D
シフト機能搭載。14枚絞り羽根採用の円形絞り。
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LAOWA24mmF14
ペンタックスボディに装着した機材の写真はありませんが、この特殊なレンズがペンタックスボディで使えるのは実に嬉しいことです。このレンズは世界的な大ヒット商品になっており、現在ニコン用が品切れ中、キヤノン用、ソニーE用も品薄ですが、ペンタックスK用は即納です。
12mmZero-D _MAIN
LAOWA12mmF2.8
このレンズもペンタックスボディに装着した機材の写真はありませんが、このスペックのレンズが我が愛機ペンタックスに使えるのは嬉しい限りです。

<中川コメント>
私はペンタックスさんへは特別な思いがあります。初めて買った一眼レフは1975年5月24日(購入当日の興奮が星日記に書いてありました)購入のアサヒペンタックスSPFです。直後にK2というKマウントを採用した新製品が発売されるというショックもありましたが、SPFは売らずに(売れずに)いまだに手元にある思い出のカメラです。その後、ESII、MX、LX、LX2000、KM、K2、K1000、MEスーパー、スーパーA、K1000、MZ5、K10D、K5、K3、K1、67、67II等々、たぶん30台以上のペンタックス製カメラを入手して愛用してきました。BORG時代もペンタックスオプトテックさんでBORG125SDを生産していただいた縁もありました。
今回の記事を書くにあたって、ペンタックスK用のレンズがLAOWAで6種類も発売されているとは改めて驚きでした。実際に使ってみて中でもLAOWA60mmF2.8はペンタックスとの相性が良く、特におすすめと感じました。手に馴染んだ操作性、お気に入りの発色を生かしたまま、マニュアルフォーカスの最新の設計のレンズが使えることは愛用のカメラも喜ぶことだと思います。※サイトロンジャパンショールームでは15mm、25mm、60mm、105mmの4種類のレンズはお手持ちのペンタックスボディに装着して店内で試写可能です。また、シュミットではレンタルも行っています。詳細はこちら(PDF)から。

P.S. ペンタックスKマウントではないのですが、ソニーAマウント(注:Eマウントではありません)のLAOWA60mmF2.8マクロLAOWA105mmF2アウトレット品が現在サイトロンジャパンのオンラインショップで出ております。ソニーAマウントユーザー(さらにはAマウント変換アダプターをお持ちの方にも朗報かも?)にとっては見逃せないお買い得品だと思います。